歯周病菌のお話
2024年9月17日
こんにちは🌞歯科衛生士の北畑です。
まだまだ残暑厳しい日が続きますが、皆さま体調にお気を付けて過ごされてください。
今日は、お口の中の歯茎からの出血について、歯周病のお話です🦷
口腔内には数百種類にも及ぶ細菌がいるといわれますが、その大半は、実は悪さをしないようです。
つまり、何種類かの特定の細菌が歯周病を引き起こしているとのこと。
その中でも代表的な歯周病原生細菌が、ポリフィロモナス・ジンジバリス(以降P.g菌 Porphyromonas gingivalis)です。
この菌は糖類を代謝できないので、生育にはタンパク質やアミノ酸を要します。
それらを代謝した際に生じる有機酸などが悪臭となり、歯周病の患者さん特有の口臭の一原因となるのです。
歯周病を診断するためには、細い針状の目盛りが付いた器具(プローブ)を歯と歯肉の間の溝の”歯周ポケット”に差し込み、その目盛りの深さを読み取っていきます。
その際、出血があるということは、歯肉に炎症があり、血液に含まれる鉄分を栄養にして一気に数を増やす特徴をもつP.g菌がいるということになります。
P.g菌は、生体の主力である白血球の働きに抵抗する【ジンジパイン】という酵素を産生し、歯周病特有の悪臭の元を作り出します。
毛細血管内にもP.g菌は侵入し、全身の臓器の疾患の発生や進行にも悪影響を与えていると考えられています。
現在分かっているだけでも、アルツハイマー病、糖尿病、非アルコール性脂肪肝炎、肝硬変、心房細動、動脈硬化、関節リウマチなどの病気の誘発に関与し、梗塞を引き起こす可能性があるようです。
つまり、炎症が進行しないように、日々のブラッシングや、歯科での定期的な検診が重要になってくるのです。
検診時の検査の説明など、医院ではわかりやすく行うように心がけております🏥
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