根面のむし歯について
2023年3月9日
こんにちは、歯科衛生士の谷山です。
本日は歯の根元にできるむし歯『根面カリエス』についてお話させていただこうと思います。
歯の上部は『エナメル質』と呼ばれる硬い組織で守られていますが、歯の根の部分は『セメント質』という比較的軟らかい組織のためむし歯になりやすいと言われています。
通常、歯の根の部分は歯茎におおわれているので、むし歯の原因になるプラークがつきにくく根面カリエスにもなりにくいです。
しかし、加齢や歯周病の進行、強すぎるブラッシング圧や強い咬合などで歯ぐきが下がり根面が露出することによって根面カリエスのリスクが高まります。
また、かぶせものの治療をした箇所も根面カリエスの注意が必要です。
製作当初はぴったりでも、長年の使用する中で歯ぐきの変化等により歯とかぶせものの間にプラークがたまりやすくなり根面カリエスの危険性が高まります。
根面カリエスが進行すると、歯の上部は健康なのに根元から歯が折れてしまう可能性が高くなります。
根面カリエスの予防は、むし歯・歯周病の原因となるプラークをしっかりと除去することが大切です。
そのためには歯ブラシはもちろん歯間ブラシやタフトフブラシ等の清掃用具を使用し、歯と歯茎の境目や歯と歯の間をしっかりと磨くことが大切です。
また、フッ素が含まれている歯磨剤を使用することも効果的です。
根面カリエスは自分では気が付きにくいため、歯科医院での定期的なチェックをお勧めします。